2015年10月6日火曜日

久しぶりの母校です

台湾の居留証を更新するために母校の東京都立大学に卒業証明を取りに行きました。現在は大学の名前は首都大学東京と変わり、大学の場所も東横線の都立大学から八王子の南大沢に移りました。広く立派なキャンパスになりましたが、自分にとっての大学は未だに柿の木坂を登った都立大学です。


京王線の南大沢駅を降りるといきなり三井のアウトレットです。大学がアウトレットになってしまったのかと一瞬大いに焦りました。


郊外の大学らしく随所に芝生があります。多摩の丘陵地らしくゆるやかなアンジュレーションが付けてあってなかなか美しいです。


学生課の建物には巨大な鉄骨の屋根が。いつ見ても東京ディズニーランドみたいです。


工学部の学生課は工学部まで行ってくれということで延々とキャンパスを歩いていきます。授業中らしくて学生さんがあまりいません。ちょっと寂しいです。


バブル真っ盛りの時代に作られて全体的にデザインの密度が薄く、よく分譲マンションみたいと揶揄されるキャンパスですが、この国際交流会館だけは第一工房の高橋靗一の設計で気合が入ってます。首都大の中で見るべき建築はこれだけですね。後は駄作です。


工学部は無くなって今では都市環境学部というキラキラネームのような軽い名前になってしまいました。今でも「工学部」の方が男らしくて全然好きです。とはいっても今や建築学科の1/3は女子らしいです。


学生課の横は工学部の大学院設です。いつもこの空間を見る度にがっかりです。美しくもなんともありません。生活感も都市の雑踏の活気も何もありません。かといって静謐な瞑想できる空間とも思えません。こんなところで学生時代を過ごしたくはないですね。


卒業証明の発行まで1時間近くかかるということで、その辺を散歩していたら学生食堂の分館がありました。早めにお昼を食べました。ちょうど授業が終わったようで学生がぞろぞろやってきます。


学生食堂の定番、鶏の唐揚げです。私が学生時代によく食べた鉄板焼きのグリルは残念ながらありませんでした。


帰りも同じ道を歩いて南大沢駅に向かいます。昼休みで学生が増えてきてようやく大学の構内らしい雰囲気を感じるようになりました。


ディズニーランドの屋根もなんとなく見慣れてきました。よくここでドラマの撮影とかあるらしいです。


きれいなキャンバスでしたが、ただそれだけの印象でした。実は昔の都立大学は二次試験で初めて大学に行ったくらいで、当時は大学の雰囲気にそんなに違いはないだろうと思っていましたが、今になって思えば、柿の木坂の目黒キャンパスと駒沢公園の深沢キャンパスで学べたことは素晴らしい体験だったと思います。キャンパスと呼べるような構内ではなかったのですが周辺には風情のある街があり、学生やサラリーマンが屯する飲み屋や喫茶店がありました。

南大沢のキャンパスは駅とアウトレットと大学しか無く、人々の生活が感じられません。ここで大学や大学院の4年かそれ以上を過ごすには魅力に乏しいです。ケンブリッジのハーバードやMIT、台湾なら台湾大学、淡江大学、成功大学などは大学と地域のコミュニティがうまく融合しています。南大沢ではそれがありません。今回もがっかりの大学訪問となってしまいました。

0 件のコメント:

コメントを投稿