2012年10月31日水曜日

Marced river

Yosemite Valleyの中央をMarced river(マーセド川)が流れています。渓谷の中央を川が流れているのはごく自然なことで、特にYosmite Valleyは冬から初夏にかけては水量が豊富なことで有名で何本もの壮大な滝が見られます。ちなみに北米で最も落差のある滝はここヨセミテ渓谷のYosemite Falls(正確にはUpper Yosemite Fallと途中のCascade、その下のLower Yosemite Fallの組み合わせで落差740m。世界で5番目の落差です。)です。


Marced riverは流れが穏やかなので水辺が格好の遊び場です。カヌーもできます。


水はほんとうに綺麗です。水底がはっきり見えます。山のシルエットが重なります。


Valleyの中は針葉樹だけではなく色々な落葉樹が見られます。オークが特に多いです。


立ち枯れした樹木がオブジェのようです。ちょっとジョージア・オキーフみたいです。


渓谷の広大な湿原は秋は草原に変わります。よく見ると散策の小径があります。


山裾をバスが走っています。この風景がいかに巨大なスケールなのかがわかります。


川面に映るHalf Dome。これも有名なシーンです。アールデコのポスターにもありました。

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El Capitan

Tunnel ViewからどんどんYosemite Valleyに降りてゆきます。真正面から左にずっと巨大な花崗岩の岩山であるEl Capitan(エル・キャピタン)が見えています、麓から頂上まで1100mの切り立った断崖です。


普通の山塊は樹木で覆われていたり茶系の色合いが多いのですが、Yosemiteはまるごと花崗岩、白御影なので青空と針葉樹の濃い緑の対比がほんとうに素晴らしいです。


またまたよく使われるアングルの写真になってしまいました。この絶壁の角度!岩なので内部摩擦角も関係ありません。


この岩は前にも書いた通りロッククライマーの聖地だそうです。その登攀には想像を絶する困難が待ち受けているそうです。なかでも言葉を失ったのはあまりに長い行程のため一日では登りきれず、途中で野宿(ビバーク)するのだそうです。ほぼ垂直の絶壁で専用の寝袋で寝るなんて、自分は絶対に眠れません。寝相が悪いからです。


El Capitanの周りにも大変そうな岩が沢山あります。


というよりも周りが全て白御影の山々です。通常の風雨ではなかなか侵食されずこのような造形になっていったのだと思います。


別の角度から見てもやっぱりしっかり切り立っています。


上ばかり見上げていないで今度はYosemite Valleyを散策しに行きます。

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2012年10月30日火曜日

Tunnel View

Glacier Pointで間近にHalf Domeに対面した後、Yosemite Valleyに向かいます。Valleyの入り口に長いトンネルがあり、トンネルから出るとYosemite Valleyとそれを取り囲む山々が一望できます。Yosemiteで最も有名な眺望ポイントであるTunnel View(トンネル・ビュー)です。ここから撮影された画像はポスターやYosemiteの紹介で頻繁に使われるのでご覧になった方も多いと思います。


バスやトラム(観光用の緑色のトラックで荷台がベンチになっています。)がひっきりなしにやって来て少しの時間止まってまた去っていきます。


あちこちで「オーッ」とか「ワーオ」といった歓声が上がります。撮影の名所でもあります。18年前に来た時にはフィルムカメラで撮影していたら、横で撮影していたおじさんにOR(オレンジ)フィルター持ってない?と聞かれて貸してあげたことを思い出します。


この風景は本当に有名です。正面奥にHalf Dome、その両側に山脈、中央に広がるYosemite Valley、絵葉書のような眺望です。


Half Domeの手前左側にそびえ立つのはEl Capitan(エルキャピタン)。標高は2307mですが、その切り立った岩壁は1000m以上の高低差があります。


El Capitanはその切り立った岩肌からロッククライマーの聖地としても知られています。目を凝らすとクライマーの姿が見えることもあるそうですがこの日は見えませんでした。


El Capitanに対峙するようにValleyを挟んで聳え立っているのがCathedral Rockです。様々な形の巨岩の山々が見られます。朝日や夕陽でも刻々と表情が変わります。


最も感動的なのはこの大きく弧を描くU字谷とそこに抱かれた豊かなYosemite Valleyの森です。14mmの超広角で派手に歪曲してますが、Valleyの広がりを表現したくて修正せずにお見せします。これからValleyに降りてゆきます。

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こまったちゃん

Half Domeの撮影も終えて、お腹が空いてきたのでサンドイッチを買って眺望の良い岩のベンチでランチです。周りでもサンドイッチや自分たちで作って持ってきたランチを食べている観光客がたくさんいます。


足元を見ると何やら小さな動物が走り回っています。リスです。ランチのおこぼれのパンのかけらがお目当てです。野生動物には餌を上げないで!の看板がいたるところにあります。


人間の足元でごはんを食べるのに夢中です。


何かの気配に気がついたようです。


なんと観光客から手渡しでパンのかけらをもらってしまいました。数匹のリスはパンを貰うとさっと茂みの中に走って行ってそこで食べているようですが、この子は大胆にその場で頬張り始めました。ルールは守らなければと思いつつこの可愛い仕草には見入ってしまいます。これでも冬になったら厳しいのでしょうね。冬眠しちゃうからいいのか。

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謎の観光客

Glacier Pointで天気が変わるのを待っていると、オレンジ色のローブのような服を纏った人達がぞろぞろやってきました。屈強な男の人達ばかりで先頭には引率のアメリカ人らしき人がいます。単純に考えるとインドとかチベットのお坊さんのようです。


どのお坊さんも妙に楽しそうで大声で話したり記念写真をとったりと大はしゃぎです。ひょっとしてお坊さんのコスプレ大会?まさかそんなことはないとは思いますが。Yosemiteの灰色とグリーンの景観にこのオレンジ色が不思議にマッチしていたのが印象的でした。

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2012年10月29日月曜日

この日のために

さてのんびりとHalf Domeを投げ目ているといつの間にか雲が切れてあたりが明るくなってきました。ValleyやCanyonを囲む大山塊も日差しを受けて輝き始めました。カメラををセットして本気モードで撮影のセッティングを始めます。


実はデジタルカメラを買ったのはこのYosemiteの風景が撮りたかったからなのです。あくまでも気分ですが、ちっちゃなコンパクトデジカメではこの迫力のある風景を受け止められないと思います。それにYosemiteを撮影のモチーフとして生涯に亘って追い続けた偉大な写真家Ansel Adamsへのリスペクトもあり、この風景はどうしても一眼レフで撮りたかったのです。

この日のために大きくて重たいフルサイズのデジタルカメラを選び、ガラスの塊のようなレンズを持って来ました。鉄の三脚(チタンではないんです)にがっちり固定してライブビューで拡大してピントを合わせ、ミラーアップしてケーブルレリーズで撮影します。以下はその映像です。広がりを感じてもらいたいので、通常の4:3ではなく16:9で表示します。画像はJPEGではなく、RAWデータをCS5のCamera Raw ver6で現像してJPEGに変換しています。(あー説明が長かった。すいませんでした。)


雲が切れて光が回って来ました。雲も見たことのないような表情です。


Half DomeとTenaya Canyonです。雲の動きも最高です。


こういう造形の山が存在すること自体が驚きです。この頂上に行くトレッキングコースがあるそうです。アメリカ大統領(セオドア・ルーズベルト)も登っているというのは有名なお話。


North Domeのこのうっすら灰色の岩肌こそYosemiteのカラーです。実際にはほぼ白御影石と同じ組成のようです。ガイドブックや看板にもGraniteの表示が目につきます。


North Domeの下のRoyal Arch(ロイヤル・アーチ)です。岩の裂け目が円弧状になっているからそう呼ばれています。この下はもうYosemite Valleyです。Steve Jobsが結婚式を上げたAhwahnee Hotelもこのすぐ下にあります。


木立の間から見えるHalf Domeも素敵です。


雲の表情が見たことも無いような雰囲気です。飛行機雲とも違うようです。こんな表情の空はもう撮れないかもしれません。

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Glacier Pointへ

翌日は早起きして、のはずだったのですが目覚まし時計がうまくならず起きたのが8時過ぎ、大慌てでダイニングルームに行って朝食を済ませました。

それにしても寒い!現地の人もここまで冷え込むのはこの時期にしては珍しい(といっているように聞こました)とのことでした。おそらくは5℃位だったのではないかと思います。アメリカは華氏なので32を引いて5/9を掛けてとめまぐるしい計算をしないと日本人は実感がわきません。困ったら32を引いて残りを半分にするしかありません。それでは出発です。


またまた50km走ってYosemite Valleyに戻ります。正確にはValleyとHalf Domeが一望に見渡せるGlacier Point(グレイシャーポイント)を目指します。


途中も針葉樹の広大な森林の眺望が見られます。樹高が80~100mはある世界で最も高い樹木の大森林地帯です。それにしてもどうも天気がよくありません。雲が切れ目なくかかっています。


Glacier Pointに向かう道に入りました。キャンピングカーもたくさん走っています。前にいると坂道では20マイルくらいしか出ないので渋滞になってしまいます。


Glacier Point(標高2199m)に到着です。Half Domeが驚くほど近くに見えます。


Glacier Pointの解説です。Yosemiteでも一二を争う人気の眺望がみられる場所です。


Glacier Pointからの眺めです。右に聳えるのがHalf Dome、左のまるまっちいのがNorth Dome、その間に広がるのがYosemite Valleyの上流になるTenaya Canyon(テナヤ・キャニオン)です。狭い谷が氷河で削られて広がった典型的なU字谷です。
まだまだ上空は雲に覆われています。サンドイッチでも食べながら雲が流れるのを待ちますか。

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