2013年8月18日日曜日

バードバスの修理

わが家の庭には子鳥達がやってきて水浴びをするのに使うバードバスがあります。大昔アメリカで暮らしていた時にどうしても欲しくて買って庭に置いていたのですが、日本に持って帰るのにすごく重くて船便でわざわざ送った想い出のある品です。

数年前に何かの加減で水盤の部分が割れてしまいました。その際の修理がいい加減でピッタリくっつけられず庭に置いておいたら今度はヘデラやその他の蔓性植物が割れ目に入り込んで最後にはバラバラの破片になってしまいました。5月の連休中に一念発起して修繕にとりかかりましたがとにかく手間がかかりました。考古学の古代の壺を破片を探して復元するようなものです。


修復前の破片の状態です。大小8ヶの無残な状態です。しかも以前修理した小口に接着剤がこびりついていてなかなか取れません。全体を高圧洗浄して小口の接着剤を掻き落としてとにかく再度組み立てできるまでが大変でした。


すべてが曲面の破片ですので単純に板のように固定できません。接着剤を付けた後は破片同士の重さで固定されるのを気長に待ちます。


大きな破片3ヶまで漕ぎ着けました。接着剤は会社のエクステリア部材の開発の際に見つけた強力な弾性接着剤を使用しました。コンクリボンドもエポキシもいろいろ試しましたが結局ダメ。これが一番扱いやすかったです。


整復の最終段階です。大きな破片2つをまとめて1つの水盤になりました。この状態で半月くらい養生しました。ねこがこれで遊ばないように作業していた和室はねこ立入禁止です。


ようやく水盤の形に戻りました。ここまで戻せるとは正直思いませんでしたが、執念で何とかなりました。整復の後が生々しいです。なんか下肢の複雑骨折の術後みたいです。


今度は傷口を目立たなくするようにペインティングです。何を使っていのかわからず結局使い慣れたリキテックスで塗装します。


最初は下地作りということでホワイトでマットに仕上げます。石膏像みたいです。


今度は実際の色に合わせてグレーにペイントします。セメント製品特有の色合いがなかなか出せません。丁寧にむらなく塗ったらかえって雰囲気が出ません。たま(同居人)がひとこと「砂消しゴムみたい」。ズバリそんな感じで全然いい感じになりません。


敢えてホワイトとブラックと少しだけベージュを粗く混ぜ、刷毛ムラを残して塗ってみました。まぁこんな感じかな。


庭に出してみました。強い日差しで輝くようです、まだちょっと白すぎですが後は自然に馴染んでくると思います。


水を張ってみました。弾性接着剤で隙間はくまなく埋めたので全然水は漏れません。漏水検査も合格ということで。ブルーベリーの葉っぱの影が写っておしゃれな感じです。3ヶ月半かかった作業がようやく終わりました。

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