こういった装飾は例えばアメリカのインディアンの装飾にも共通する印象です。こういった長い歴史に根ざした文化に触れるのも旅行の楽しみですね。
建物の構造や色彩なども独特のものがあります。このような斜面に営々と住まいを作り続けてきた努力には感嘆すべきものがあります。
高台の部分には住宅があり、低地の部分には街の公共施設があるようです。これは小学校だそうです。建物の意匠も住宅のそれと合わせたデザインになっているようです。
しばらく歩くと教会にやってきました。この地の石をふんだんに使った堂々とした建築です。
カトリックの教会だそうですが、細かな意匠は現地の伝承などが反映されているようです。
教会の内部は見られませんでしたが、外観を見ると正面からの奥行も大きく荘厳な内部空間を連想することができます。
街のあちこちには独特な意匠の表現が見られます。男女のレリーフですが極めて写実的です。
集落には民宿も多くあります。戸口にはたくさんの骨が飾ってあります。おそらく猟の獲物の猪のようです。狩猟のシンボルでもあり魔除けにもなっているようです。
先ほど見下ろした集落の低地の部分にやって来ました。地元のコミュニティセンターのようです。たくさんの住民が手を繋いでいる様子がレリーフで飾られていますが、これは花蓮の太魯閣でも同じパターンを見たことがあります。
先ほど見えた小学校の入り口です。何やら人がたくさん集まって賑やかな雰囲気です。
今日はここで結婚式が行われるようです。台湾の郊外では小学校がこういった公私を問わず地域の色々な催しの場所として使われていることが多いようです。
お願いして花嫁さんの写真を撮らせていただきました。駕籠のような乗り物に乗っています。これは別の地域からやって来たということなのでしょうか?
再び住宅に戻ってきて午餐(昼食)です。ビュッフェ形式で色々な料理を自分で取ります。
山間地なので豬肉と雞肉の肉料理が中心です。お皿の中央にある長いものは粽の一種です。
餐廳のご主人のお父さんがこの地方に住む魯凱族の正式な冠を見せてくれました。冠には魯凱族では聖なる花とされている百合を活けるのだそうです。
みんな交代で記念写真を撮っています。私もメガネを外して魯凱族になったつもりで写真を撮ってもらいました。
短い間でしたがとても印象的だった霧台の集落を後にして屏東の街に向かいます。
次に行ったのは泰武郷という屏東縣の村が丸ごと移転されてできた町です。住宅も学校も地域のコミュニティ施設も含めて村の機能が住人に共に全て移転してきたそうです。
何故そういうことが起こったのかというと、約10年ほど前に屏東を襲った台風で山間の泰武郷は大きな被害を受けました。村の地盤の状態やインフラ設備を調べて見ると、インフラ設備の復旧には莫大な費用がかかり、しかも同じような台風が来た時にはもっと大きな被害が発生する可能性高いということがわかりました。そこで屏東縣は平地の安全な地域に新しい村を作り、そこに泰武郷の人達と生活基盤をを全て移転させることにしました。この記念碑はその遷村を記念して建てられたそうです。
新しい泰武郷はすっきりした2階建の集合住宅が中心です。低層住宅なのでどことなく日本の住宅地を連想させます。
小学校もできています。地域の意匠を反映したデザインで、優秀な学校として何度も表彰されているそうです。
続いて万巒郷万金村というところにやって来ました。ここは現存する台湾最古の教会建築(1870年建設)ということでバシリカ式の平面形式の教会としても台湾では非常に貴重なのだそうです。
色々調べてみるとかつては外壁も汚れて歳月を感じさせる外観だったようですが、最近外壁が補修されて献堂時の佇まいになったそうです。ゴシックというよりはもっと以前の様式を感じさせます。
内部はバシリカの特徴でも身廊と側廊からなる空間構成となっています。
2日目の最後の観光で村がまるごと移転(遷村)した泰武郷に行きました。村の所在を示すゲートがあります。
折から小雨が降ってきました。日中は飲食店などが営業していますが、インフラ設備が殆ど無いので夜泊まって生活することができません。町としては既に死んでしまった状態です。一見すると普通の町のように見えますが、実際に歩いてみると表現できない違いを感じます。
遷村を示す記念碑が建っています。先に見た記念碑は新しい町の出発という晴れがましさがありましたが、こちらは墓碑のような寂しさを感じます。
今日は一日観光しました。ホテルに戻る途中の休憩時間に現地でとれるお茶をいただきました。
日も暮れた6時過ぎにホテルに戻ってきました。一旦部屋に戻って一休みしてから今日もホテルのレストランで晩餐です。
今日の夜はBBQでした。昨日はビール中心でしたが、今日はウィスキーでした。みなさん今日も一日お疲れ様でした。謝謝大家眞的辛苦了。
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