2013年6月30日日曜日

永井博

昨日は江口寿史について書きましたが、今日はその時少し触れた永井博です。自分たちの世代にとっては「永井博~ロングバケーション~大滝詠一」という確立されたイメージがあります。永井博のイラストとロングバケーションの曲の数々はそれ以前、それ以降で語られるほどの強烈なインパクトがあり、時代の分岐点となりました。

ロングバケーションの曲についてはいつかまた書きたいと思いますが、永井博のイラストはそれは衝撃的でした。世の中にこんなにかっこいい場所があるのか、そしてその場所をこうやって伝えることができるのか、ということがとても衝撃でした。

特に当時、イラストに興味があった人間にとっては永井博みたいな絵が描きたい、というのは共通の感情でした。ある雑誌に永井博氏のインタビューがあって、リキテックスのブルーの品番が公開された後は、いずみやでも伊東屋でもレモンでもその絵の具はみんな売り切れでした。


このブルーは自分達建築学生の憧れでした。今でもついついこのブルーを選んでしまいます。画面ではなかなか説明出来ませんがほんの少し僅かにバイオレットが入っています。今もフォトショップのレタッチでは思わずそうしてしまいます。好きなんだから仕方がありません。


それからこの水平線沿いのグラデーション、エアブラシの粒子をわざと粗くしてシルクスクリーンみたいに仕上げるのも大流行でした。エアブラシの使い方を一生懸命覚えたものです。


それでもってこのカバジャケです。延々聴きながらエスキースしたものです。設計製図ではまずこのイメージの空間を作って逆に設計の条件を押し込みました。建築計画とは真逆ですが考えてみたら今もそうしてますね。


画像を検索していたらこんなものが見つかりました。ロングバケーションからのシングルカットですが、なんと「雨のウェンズデイ」がA面で、「恋するカレン」がB面。信じられません。今では絶対「恋するカレン」の方がメジャーです。「キャ~ンド~ルを~~く~らくしぃてぇ~」思わず口ずさんでしまいました。鈴木英人はいつかまた紹介します。

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