正式には台南土城正統鹿耳門聖母廟というそうです。正面から見ると道教的な屋根の装飾もなく、むしろ日本の大仏殿のようなスケールを感じさせます。両側の八角形の塔のような建物は流石に日本とは異なる雰囲気です。
手前の両側には巨大な像が参道を挟んで2体建っています。お寺の守り神のようです。
正面の拝殿の入口の両脇には巨大な狛犬の像があります。巨大なのですがなんとも言えない愛嬌があります。
屋根の上の装飾はありませんが軒先の装飾の密度は圧倒的です。日本建築でいは枡組の部分に全て小さな神様の像が配されています。全部で何名神様がいらっしゃるのか見当もつきません。
拝殿の中は巨大な空間です、赤い巨大な円柱が聳えています。装飾や色彩も多いのですが全体の空間が大きいので荘厳な雰囲気です。
拝殿の中も写真撮影可能ということで写真を撮らせていただきました。神様(聖母様)の祭壇はニ層に亘って設けられています。さらに周囲は装飾で埋め尽くされています。
天井は格天井で中央部に複雑な折り上げのドームがあります。宇宙の中心のイメージでしょうか。
ここ鹿耳寺の寺院構成の最大の特徴は拝殿が手前から奥に向かって3ヶ所設けられていて奥へ奥へと参拝していくようになっています。最初の拝殿で礼拝を済ませると一旦外へ出て脇の通路を進んでいきます。
2番目の拝殿の入り口です。最初の拝殿の背後との間に吹き流しのような装飾が張り巡らされています。風になびいていて独特な雰囲気です。暑い台湾の夏では日除けにもなりそうです。中央を台湾の別の地方からやってきた巡礼の集団が歩いています。
2番目の拝殿です。最初の拝殿と空間の構成は同じようです。
中央の祭壇の脇に小さな神様の像をお供えする別の祭壇が設けられています。巡礼の方々はこの小さな神様の像を持参して供えるそうです。
巡礼の集団にはこのような神様の声を聴いて巡礼の方々に伝える役割の方がいるようです。日本では巫女さんですが、この巡礼のみなさんの場合は男性の方のようです。
ここは一番奥の拝殿です。最後の祭殿は前の拝殿とは異なる設計で3層の構成になっています。拝殿が3つ重ねてある感じです。水平方向に三箇所の拝殿、さらに垂直方向に三箇所の拝殿、三という数字が一つの象徴となっているようです。
2階の拝殿に登っていく階段です。鹿耳寺は縁結びの神様としてもご利益があるそうで、めでたく結婚したカップルがお礼で写真を送ってきてそれが壁一面に張られています。荘厳でありながら世俗的な感じもあるのがやはり台湾のお寺ということでしょうか。
2階の拝殿は千手観音(聖母様)が祀られています。1層分の構成なので空間はシンプルなのですがその分ふんだんにある金色でまばゆい空間です。
祭壇の脇にはたくさんの小さな神様の像が祀られています。これも奉納されたものでしょうか。
3階の拝殿です。祭壇の前には神様の像などのお供え物がたくさん並んでします。
祭壇の脇には干支の年ごとの神様が祀られています。私と妻の生まれた年の干支の御札をいただきました。
3階の拝殿の外には陽台が設けられています。ここでもお線香を供えて礼拝します。
陽台から寺院全体を見渡すと前方の拝殿の背面が見えます。予想通り意匠要素があまりありません。吹き流しのような装飾はこれを見せないための目隠しかもしれません。
三棟の拝殿を囲むように側面には建物があり、その上には方形の屋根の建物があります。ここも何かの礼拝の施設なのかとガイドの黃さんに訊ねたところ、ほとんど何もないそうです。寺院全体の外観のための造形物だそうです。さすが宗教建築は奥が深いです。
拝殿の入口には参拝の数珠が置かれています。自由に持って行っていいのですがお礼の気持でお布施を置きました。大きな線香立てのところで煙で数珠を清めてから身につけます。
水平垂直と連続する重層的な礼拝空間に圧倒されました。ここまで規模が大きいと日本のお寺のイメージとは全く別の宗教建築であると思いました。我真的很驚訝這個巨大寺院建築。
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