2015年9月28日月曜日

またまた迪化街を巡りました

永楽布業商場を訪れて当初の目的を果たしたので、前回は駆け足だった迪化街の建物をもう少しじっくり見て回ることにしました。6月、7月はとにかく外にいること自体が苦痛なほど暑かったので、今の時期は本当に楽になりました。



この界隈の老舗の建築の装飾は本当に見ていて飽きません。日本でも上野の周辺には看板建築と呼ばれる独特の装飾の店舗がありますが、看板建築は木造に建物に擬似的に石像や煉瓦造のファサードを付与したものでまさに看板を纏っています。

迪化街の建物は木造ではなく煉瓦造で本格的な装飾が施されています。そういう意味では京都の三条通の建築に近いかもしれません。


最初はルネサンス、バロック調の装飾を見て喜んでいたのですが、だんだん見ているうちに更にオリジナリティを加えた意匠があることに気が付きました。特に正面の妻飾りが面白いです。


これは本当に凝っています。総じてこういったお金がかかっている建物は海産物問屋よりも漢方薬の店舗に多いことに気が付きました。漢方薬は儲かるんですね。


今回の一番のお気に入り。正面の丸窓の周りの朝鮮人参(高麗蔘)の表現が素晴らしいです。根菜の周りの毛根まで表現されてます。こだわりがあるんですね。


建物のファサードの下には活気溢れる騎樓の街並みです。これって世界でも台湾にしかない建築様式かもしれませんね。


騎樓を構造的に安定させるためにアーチが多用されています。ルネサンスの建築に見られる回廊とも意匠の共通点がありますね。フィレンツェのオスペダーレ・デリ・インノチェンティに通じるものがあります。オスペダーレの場合は片側が石の円柱なので構造を維持するためにタイバーが入っていますが、台北の騎樓は煉瓦造で構造耐力も大きいのでタイバーは不要なようです。


これはアーチのカーブと柱との接合部を見ると煉瓦造ではなくコンクリート造でしょう。コンクリート造ならこういったカーブは必要ありませんが、迪化街の騎樓の雰囲気を尊重しているのだと思います。素敵な考え方ですね。


永楽市場から引き返して民生西路に戻ってきました。せっかくなので大稲埕埠頭に行ってみます。


埠頭の入口附近にはなぜか自転車屋さんが並んでいます。ここで働いている晨運社の先輩もきっとここでロードバイクを買ったのかもしれません。そんなことを想像するのも楽しいですね。


大稲埕埠頭です。洪水を防ぐために台北は基隆河や淡水河のような大きな河には必ず堤防とゲートが設けられています。ここは第五號水門でもあります。


淡水河河畔はかつては交易の中心地だったそうで、当時の貿易船の模型も飾られています。実はここはサイクリングではよく来るところです。ここから市内に入るのがいつものコースです。今日は花火大会があるとのことで、お昼すぎなのにもうかなりの人が集まってきています。


再び迪化街に戻ってきました。迪化街では古い街並みを修復する工事があちこちで行われています。民間で行われているものもあれば、政府の保存事業で行われているものもあります。


建築許可証の看板を見ると、歴史性建物の修復工事とあります。設計者も施工者も民間ですが、政府の補助が出ている工事のようです。どのように修復されるのか楽しみです。完成枳実が修正されているので、工事はどうも遅れ気味みたいです。


迪化街に今日やってきた目的はもう一つ、小籠包の蒸籠を買って帰ることです。自宅で小籠包!今度挑戦するつもりです。


自宅の鍋のサイズを図ってくるのを忘れてしまったので目見当で八寸のものを買いました。下の部分、上の蓋の部分、それぞれが100元です。冷蔵の小籠包を今度探しに行くつもりです。やっぱり最初は鼎泰豊ということでしょうか。

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