2015年9月12日土曜日

宮原眼科に行きました

時間が前後しますが、先週仕事で台中に行って台中駅を見学した後に宮原眼科に行ってみました。アイスクリームはスイーツが美味しいとの評判ですが、個人的には昔の病院を改装した建築にとても興味があったからです。臺鐵臺中駅から歩いて5分もかからずに行くことができました。


建物の前にやって来ました。古典的なレンガ造の建築の上にガラスの架構を載せている設計で、こういうデザインは欧米では一般的ですし、日本でも丸の内の様式建築のリノベーションで見ることができます。


台湾独特の騎樓は宮原眼科は煉瓦造のアーチで出来ています。レンガ造建築好きの私としてはこれだけでもずっと見ていたいです。


建物正面のまぐさ(水平材)を支える柱は先端(柱頭)が独特の意匠です。ギリシャ・ローマ建築のイオニア式に似ていますが同様式が渦巻きのところがここでは花になっています。さらに花の間に更に花が配されています。これは独特です。菊の紋章は畏れ多くて使えないのでそれに似せたデザインなにのでしょう。


中に入ると雰囲気は一変します。木材を使った家具と大理石の床。引き出しがたくさんあるのは病院の薬剤室のイメージですね。


天井も高くて豪華というよりは優雅な雰囲気です。カメラを持った観光客がたくさん。女子が圧倒的に多いです。


更に奥に行くと2層分の高さの本棚がデザインされています。貴重な蔵書が豪華なキャビネットに収蔵されているというイメージです。病院という知的な空間の表現ということでしょうか。ハリー・ポッターみたいです。


本棚の造作ですが飾られているのは販売されているお菓子です。ちょうど中秋節前で豪華な贈り物用のパッケージが飾られています。


天井から差し込む光で思ったよりも明るい空間です。こういうデザインはアメリカの古き好きデパートにあったような気がします。どこだったのか日本に残してきた蔵書にあったのに特定できなくて残念です。


屋根の巨大な天窓には日本的な意匠が施されています。寺社建築の格天井(ごうてんじょう)の反映ですね。とても面白いです。


奥の正面は全面鏡で狭さを感じさせず、どこまでも建物が続いているようで不思議な感覚になります。2階はレストランというかちょっと高級なアイスクリームパーラーのようです。


2階に上がって下階を見下ろすと大理石の見事な床がよく見えます。ややグレーがかった白大理石がベースで、緑の大理石は花蓮の特産品、台湾で唯一産出される大理石です。残りの2種類のブラウン系の大理石が壁の本棚や造作の木材の色と調和しています。見事なインテリアデザインです。


入口から入ったすぐのところにある売り場です。引き出しのたくさんあるキャビネットが繰り返し使われているのがわかります。


レストランの入り口です。バーカウンターがあって大人の雰囲気です。カップにアイスクリームを何玉も!というお客さんは1階の別の入口にテイクアウト専門のコーナーがありました。


1階の雰囲気がそのまま続く落ち着いた空間です。屋根小屋組のトラスがそのまま露出しているので1階よりもモダンな雰囲気です。それでも家具や床のフローリングがエレガントです。


落ち着いた雰囲気でバックグラウンドのノイズも抑えられた空間です。天井が高いのとソファのファブリックがタップリしているからでしょう。ゆっくり話ができて寛ぐことができました。


普通のアイスクリームはまた注文すればいいやということでレストランのお薦めの「佛跳アイスクリーム」を食べました。有名なスープの佛跳牆のパロディですね。フルーツやアイスクリームの種類が多くて、佛跳牆同様手間がかかっているという感じです。


友人はクレーム・ブリュレを注文しました。カラメルもカスタードも美味しかったです。


奥はオープンキッチンになっています。この辺りは最近のトレンドがしっかり反映されています。


友人とは久しぶりにあったので、のんびりおしゃべり出来ました。
お会計も座って済ませるというなんとも優雅な感じです。日常の喧騒から離れて癒やされました。この雰囲気は独特ですね。機会があれば是非また来たいです。

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