2016年8月19日金曜日

巴塞羅那館 Barcelona pavilion

今日はオフィスでほぼ終日図面のチェックに明け暮れてしまいました。夕方には終わって一息ついてメールをチェックしたりしているうちにふとミースのバルセロナ・パヴィリオンのことが頭に浮かびました。実は今回のプロジェクトのエントランスの施設はバルセロナ・パヴィリオンにちょっぴり(実はかなり)似通うところがあるのです。


有名なアングルの画像です。ライトの落水荘くらい有名なアングルです。もっとも落水荘は山の中であのアングルしか写真に撮れないという事情もありますが。


今回画像を色々検索してみて気がついたのがこの有名なプールです。中は丸石が敷き詰められているんですね。プールの中もトラバーチンなのかなと思ってました。


これも超有名なアングルですね。初めて見たのは大学生の頃ですから30年以上昔のことです。それでもこのなんというか官能的でストイックな空間の衝撃は大きかったです。これは流石に今回の施設ではできないですね。でも池は多分作ることになりそうです。


有名な彫刻を前から見たところです。こうなってたんですね。この壁の高さといい、空間のプロポーションそのものがアートになっていることがわかります。やっぱり官能的です。


この彫刻のある空間を引いて見たところです。コンパクトな空間かと思っていましたが意外と広いのですね。このガラスの壁は開閉機構など一切なし、同然網戸もありません。右の石造の壁と釣り合うだけの存在感があります。ガラスの色が少し緑色なのが台湾と同じです。


このテラスから中を見たところです。中と言っても建具はありませんから厳密にはどこからが中でどこからが外とは言い難いです。でもミース様の設計なら全て許しましょう。


中から見るとこんな感じです。パヴィリオン全体が抑えた緑の大理石とガラス、トラバーチン、クロームかと思っていたのですが、この壁だけははっとするほど鮮やかな色合いです。ミース先生は決してストイックではなかった証ですね。この石材のサイズでパビリオンの天井高さが決まったのは有名な話ですが、もう少し大きな石があったらやっぱり天井高くしたのか大いに興味があります。


バルセロナ・パヴィリオンの平面図は学生のことから何度トレースしてCADでモデルを作ったことでしょう。学生にとってはミースは最初に出会う巨匠であり、その単純さもあってみんな好きになります。何よりも頑張れば自分でもいつか設計できそうな気になります。

ガウディにはなれなくてもミースにならなれそうだという気分です。本当はどちらも遥か彼方なんですが。未だにそんなことを考えながら30年以上設計してますね。

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村


デザイン ブログランキングへ

0 件のコメント:

コメントを投稿