2015年7月17日金曜日

新国立競技場設計案の白紙撤回 歴史に残る出来事

新国立競技場の設計案が安部総理により白紙撤回されました。一度決まった国家的なモニュメントの設計が国民の反対により撤回されたというおそらく日本の建築史史上初めて、世界でも類を見たい出来事を私達は目の当たりにすることができました。


紆余曲折を経て当初の面影も無くなった設計案。屋内であるにも関わらず屋外扱いとして消防その他のコストを抑えた日本最大の違法建築ともいえるでしょう。まさに絵に描いた餅となりました。


安部総理の英断を評価したいと思います。安保法案との引き換えという見方もありますが、後世からは醜悪な建築がこの世に生まれることを救ったと評価されるでしょう。


今になって急に日和っていますが、元々はこの人がラグビーワールドカップに間に合わせるだの50年後の日本人にレガシーを残すだのと戯言を言って事態を混乱させた張本人です。田舎者が自分の屋敷を自慢するようなものです。床の間の寅の剥製や池の錦鯉の感覚ですね。


会見の名調子が評価されているようですが建築家ではなく芸人だと思えばそれもありでしょう。だいたい選考の段階で日本人の優秀案を恣意的に除外する、最も難しくてお金の掛かりそうな案を選ぶなど滅茶苦茶ぶりが目に余りました。おそらく御自身が既に設計する側には立てないもどかしさをこういった形で晴らしたのでしょう。晩節を汚すことになりお気の毒です。


この写真もすっかり有名になりました。デザインの良し悪しは別として国立競技場は日本人の建築家が設計すべきだと思います。中国や韓国のように海外の建築家を招聘する理由は日本にはないはずです。IOCとかがそれを要求するのであれば形式だけそうすればよかったはずです。

最初に国立競技場の設計案が決まった時に言いようのない不快感を感じました。日本の法規や神宮という場所の文脈の無理解と踏みにじる傲慢さ、それを許容する専門家達。この場所に建てる建築は日本に対するリスペクトが必要です。関西人やイラク人にはその価値観は理解できないと思います。日本人の日本人による日本人のための国立競技場を建てましょう。

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村


デザイン ブログランキングへ

0 件のコメント:

コメントを投稿