まさに艦載機を発艦させるべく、風上に向かって全速で航行している様子は迫力満点です。こうやって見ると元の甲板から飛行甲板がいかに高い位置にあるかが一目瞭然です。ご存知のように赤城は元々、巡洋戦艦として建造されていた艦を途中から航空母艦に改造したため、航空機の格納庫を既存の甲板の上にも受け、更に飛行甲板を載せるという極めて重心の高い構造になってしまっています。
映画「永遠のゼロ」でも主人公の宮部久蔵がしばしば赤城の後部甲板に佇みますが、その際にも飛行甲板は遥か頭上にそびえています。この構造のために飛行甲板に重い装甲板を設置することができず、米軍の急降下爆撃で致命的なダメージを負ってしまいます。
普段から設計をおこなっている立場としてはこういう根本的な設計の欠陥がある状態で実戦を戦うのは悲惨であり、この設計の欠陥を見抜けなかった日本帝国海軍の判断の誤り、技術力の低さを感じざるを得ません。航空機の設計では評価は高いものの、艦船の設計はどうも微妙です。
ちなみにこの迫力あるイラストを描いたのは、スターウォーズの映画ポスターでも有名な生頼範義氏で、こんなイラストも描いています。
ちょっと趣味悪いですが、こんな迫力のあるイラストを描く氏なら、赤城くらい朝飯前といった感じでしょうか。
にほんブログ村
デザイン・アート ブログランキングへ
0 件のコメント:
コメントを投稿