2013年2月8日金曜日

建築の寿命って

最新号の日経アーキテクチュアを昼休みに読みました。メインの特集は「短命建築の教訓」でビルやホテル、商業施設が近年かなりの短期間で取り壊されていることが特集されています。最近では赤坂プリンスホテルが有名ですね。興味深かったのが業界関係者へのアンケートです。取り壊してもよい、取り壊すべきではないという意見を比較しています。

群を抜いて「取り壊してもよい」の意見が多かったのが菊竹清訓のホテルコジマ。大学の同級生も現場に行ってましたが、竣工時からそのあまりに奇抜な外観には批判が多かったようです。何と出来て13年で取り壊されてしまいました。ライフサイクルコストで言ったら地球に大損害を与えてしまいました。これは決してメタボリズムではありません。アポトーシスというべきでしょう。


取り壊されてよかったと思います。なぜこれが上野にあるのか全くわかりませんでした。というか日本のどこにあっても違和感だらけだったと思います。こういうひどいデザインの建築を許してしまうという点では日本の芸術に対する見識の低さを思わずにはいられません。頼む方も頼む方なら設計する方も設計する方です。建築家のデザインは政治と同じ。投票者(クライアント)の民度が反映されています。

私達も無から有を創る立場として、自分達の仕事は独善ではないのかと自らを諌めることが必要なのだと思います。

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