2015年2月7日土曜日

剥皮寮歴史街区に行きました

先週の台湾の出張で龍山寺に行きましたが、併せてほぼ隣接している剥皮寮歴史街区を見て回りました。「剥皮寮」というと何か動物の屠殺場、皮革の業種かと思ってしまいましたが、清の時代にはこのそばに淡水川の大きな港がありそこから木材が運び込まれ、ここで木材の樹皮を剥いで製材する作業が行われていたようです。東京の木場のような感じでしょうか。

全体的にはレンガと木材からなる20世紀初頭の台湾の伝統的な建築と西欧の新古典様式が融合された空間でとても魅力的です。特にレンガの壁と木製の建具からなる構成が独特の雰囲気を作り出しています。業務から少し離れて、台湾の建築をずっと見学したかったのでとても良い機会となりました。時間があれば半日くらいじっくり見て回りたいです。


奇跡的に100年以上前の街並みが残っています。再開発に伴う取り壊しの危機があったのですが台北市政府が保存に乗り出し、1988年から2009年までの長期に亘る修復作業が行われました。


この地域の地図が表示されています。淡水川のほとりであることがわかりますね。


軒が低いヒューマンスケールの街路が広がっています。最近の台湾の住宅に見られる徒な豪華さとは違った落ち着いた雰囲気があります。何よりもこのレンガの色がいいですね。


道路に人が倒れているのかと思ってビックリ!実は写真の撮影だったようです。大ヒットした映画でもこの場所が使われたそうです。


レンガもそうですが、この建具のデザインと色合いがとてもいい雰囲気です。木材の建具が外部に露出してこれだけ使われているのを見ると昔の日本のようでとても懐かしいです。


窓の上の木製の壁や照明器具など丁寧に修復が丁寧に行われていることがわかります。


20世紀の初頭ですので鉄筋コンクリートも随所で見られます。曲面の壁や窓の配置などはアールデコの影響があるかもしれません。


インフォメーションセンターは鉄骨造の軽快な設計です。レンガと鉄骨はミースの設計にもあるように相性が良いんですね。日本的というよりはアメリカ的な感じもします。修復の監修はハーバードかMIT系という感じもします。


この地域の外側はぐるりと騎樓になっています。昔からあったんですね。台北市内の騎樓は床が段差だらけで危ないですが、剥皮寮は段差がなくて快適に歩けます。

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